マクロビオティックに生きる
マクロビオティックな食事で、心と身体と環境の健康を!
神経症・不眠症・更年期障害・うつ病

少し前までは、すべての症状を総称して神経症と言っていましたが、現代社会の様々なストレスや環境汚染から、多くの人が一度は経験するような非常にポピュラーな病気になっており、その原因や症状によって非常に細かく分類されるようになってきました。
しかもそれらは、従来は心の病気と思われ、薬で症状を抑える以外は本人の気持ち次第と考えられてきましたが、そこには大きな落とし穴があります。
中でも非常に多くの人たちが悩まされているいくつかの症状について検証してみたいと思います。

不眠症は、睡眠の時間と質が不足する状況が続く状態をいいます。
睡眠は三大本能のひとつとも言われ、生物は充分な睡眠をすることで疲労を回復し、免疫力を高めることによって怪我や病気をも回復へと向かわせます。
熟睡が長期に得られないと免疫力や生命力が低下し、種々の病気を併発する危険性があり、さらに不眠症を伴う鬱病の悪化により、社会生活に適応できなくなったり自殺したりするケースも生じます。
また、睡眠薬などの薬物の依存により、諸臓器の障害や精神障害を併発する危険性もあります。
しかし、このようなケースで処方される医薬品の多くは常習性があり、強い副作用があることも判っています。

そこで、できるだけ薬品に頼らずに食事や生活習慣を変えることで睡眠をとる方法を考えますが、他の原因や症状でも同じように考えたほうがよいでしょう。

更年期障害は閉経の前後5年間のうちに現れる多様な症候群で、ホルモンのバランスが崩れることから起こる自律神経失調症を中心とした不定愁訴を主訴とする症候群です。
のぼせ、ほてり、発汗、手足や腰の冷えなどの血管運動神経症状や憂鬱、意欲の減退、不眠、不安、イライラ、易興奮性、落ち着かないなどの精神神経症状、全身倦怠感、脱力感、頭痛、頭重感、耳鳴り、肩こり、腰痛、生理不順など、鬱病にもよく似た症状が出ます。

放置すると、卵巣機能低下などの内分泌機能障害、自律神経失調症、鬱病、メニエール病、甲状腺機能障害などに進展しやすいので、食事の内容を少し変更するなどして症状の改善を図るなど気をつけなければなりません。
ただし、この場合も精神安定剤や頭痛薬などの医薬品は出来るだけ使用しないようにします。
薬品は、一時的に快適な気分を得られることもありますが、症状を悪化させたり、他の病気を誘発させたりする危険性が高いものです。

一般的に神経症といわれるものは、心理的原因による精神的葛藤が解決されずに、それによって生じた不安の処理が実現できずにいる状態です。
つまり、心のバランスを大きく崩すことで身体にも影響を与えている状態です。
心理的原因の多くは、親子や夫婦、兄弟、友人などの身内のほか、全くの他人から受けた心身のどちらか一方又は両方に対する暴力行為による、いわゆる心の傷というトラウマによる場合です。
中でも鬱病はとても厄介な症状で、心と身体の両面から障害が起こり、本人にとってはとても辛いものですが、周囲が気付かずに、あるいは無理解により、励ましたり、非難したり、様々な働きかけをして、いっそう深刻な状態に追い込んでしまうケースが多々あります。
かといって無視したり、放置したりするのもよくありません。
家族の大事な一員であることを強く感じることができるように暖かく接し、見守ることが回復へのポイントとなりますので、周囲の充分な理解と協力が必要です。

鬱病になって病院に行くと、最近は心療内科で手軽に出来るように作成された心理分析法を元にカウンセリングや自律訓練法を中心に対応しています。
多くの場合は薬物を併用しながら。 またそれ以前には、精神科で安易に抗欝剤などの投薬治療を施していました。
しかし、最近の鬱病はその原因も症状も実に複雑になってきて、従来編み出されてきたパターンに当てはまらないケースがあり、そのような治療法では解決できないことがしばしばあります。
パターン化されたマニュアルに基づいたカウンセリングではなく、もっと柔軟な心理学的なカウンセリングが必要となりますので、どこの病院でも、誰でもうまくいくとは限らなくなってきています。
カウンセリングの経験豊かな専門家が治療に当たるべきで、なおかつ、罹患者との相性も大きく影響を与えますので、安易に考えるべきではありません。

特に現在でも精神科や神経科、心療内科などで使用されている抗鬱剤(最新のものであっても)は効果がある人もいますが、依存性や副作用も強く、使用し続けると却って鬱病を悪化させてしまう場合もあります。

薬は公表されない副作用や未知の副作用もありますが、基本的には、自然の中の毒物や化学的に造り出したものを利用したものが多く、人体にとっては程度の差こそあれ有害であり、内臓や脳・神経などに大きな負担をかけるものです。
特に肝臓はその毒性を中和させようとしてフル回転することになりますし、人間本来の機能に対して強く抑えたり、強化するように働きかけたりすることから、脳や神経に直接副作用を及ぼすことになり大変に危険なことです。
他のいかなる病気でも医薬品は非常にリスクの高いものですが、心の病である神経症には特に注意が必要なものです。
人は環境と食べ物で作られるものですから、こういった病も環境と食事を変えていくことで改善できるはずです。
そこで優先的にお勧めするのが、マクロビオティックの「食養」による食事療法です。
信頼関係にある医師のカウンセリングが受けられる場合でも併用することをお勧めします。
亜鉛は人の前立腺に最も多く、肝臓、腎臓、膵臓、心臓にも多く存在し、欠乏すると成長障害、食思不振、創傷治癒障害、味覚障害、精神障害(うつ状態)、生殖能異常、免疫能低下の症状を呈します。
例えば、微量金属として、栗には亜鉛が200グラム当たり1.2グラム含まれていますが、日本人の一日の亜鉛摂取基準は成人男性では11〜12ミリグラム、成人女性では9〜10ミリグラム、許容上限摂取量は男女とも30ミリグラムなので、白米など亜鉛の含まれていない食品と組み合わせて、「栗ご飯」として食べると栄養のバランスが良くなります。

タヒチなどで常飲されているノニは、健康の最大の敵と言ってもいい便秘にも効果があり、疲労の回復や大腸がんの予防にもつながりますが、その他、高血圧、糖尿病、リューマチ、肝炎、うつ病、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などにもある程度の効果が期待できるとされています。
特にホルモンバランスや循環器系の不調に効果があることから、こういった果物には珍しく神経症にも効果が期待できる、自然の恵みの万能薬と言っても過言ではないと思います。
香りや味が独特で飲むのが苦手な人は、ビタミン、ミネラルなどの栄養が豊富なサジージュースとミックスして飲むとおいしくいただけるようです。

神経症に改善効果のある食べ物
1.自律神経とホルモンを安定化させるもの
葛・タンポポ・もやし・発芽玄米・ブロッコリースプラウト・なつめの実・ユリ根・ニラ・玉ねぎ・わけぎ・味噌・酵母・人参・のり・甘酒・胡麻・自然薯・花粉
2.脾臓と副腎機能を高めるもの
黒胡麻、蓮根、ごぼう、自然薯、ブラウンマッシュルーム、蓮の実、胡桃、よもぎ、のり、銀杏、ニラ
3.血液浄化と血液循環を促進し、身体を温めるもの
赤味噌、醤油、梅干、梅醤番茶、タンポポ、人参、ねぎ類、葛、よもぎ、ふのり、全粒はと麦
4.ミネラルが豊富なもの
山芋、ひじき、わかめ、昆布、のり、青のり、あおさ、あらめ・めかぶ・根昆布・もずく・ふのり
5.腸の機能と腸内環境を整えるもの
葛、胡麻、ニラ、味噌、醤油、梅干、大根葉、切干大根、たくあん、きくらげ、ひじき、ふのり、こんにゃく、わかめ、梅醤番茶
6.誘眠作用のあるもの
なつめの実・ユリ根・胡麻・春菊・レタス・チコリー・たけのこ・ニラ・長ネギ・玉ねぎ・あさつき・らっきょう・わけぎ・納豆

精神安定効果のある音楽
太古の時代でも原始社会でも文明社会でも、どこにでも音楽はあります。
そしてそれは、戦いに望んで人を奮い立たせたり、亡くなった人を偲んで、心を静めたり様々なシーンで使われています。
音楽は人に限らず、すべての動物、植物にさえも影響を与えるといわれています。
これは、リズムやメロディーなどの音律が体内のリズムに呼応して新陳代謝を高めるからではないかとも考えられています。  

精神安定効果のある楽曲としては、有名なものでは以下のようなものがあります。

モーツァルト ピアノ協奏曲第24番 ディベルティメント
ヴェルディ レクイエム
リスト 交響曲(レ・プレリュード)前奏曲
ブラームス 弦楽六重奏曲
スメタナ 弦楽四重奏曲
シューベルト 交響曲第5番
メンデルスゾーン 交響曲(宗教改革)
ワーグナー ジークフリート牧歌
ヨハン・シュトラウス ポルカ など。

このほか、香りにも精神を安定させる効果のあるものがありますので、ハーブなどによるアロマテラピーも併用するのがよいでしょう。
日常の心構えとしては、以下のようなことも有効であると思われます。
問題は解決されるために提起されるべきで、今解決できない問題なら当分は忘れ去らなければなりません。
解決できない問題にいつまでもこだわって取り組もうとすると、自らを苦しめ神経障害をきたすことになります。
そして、辛いこと、苦しいことにぶつかったとき人の所為にしてはいけません。
他にも様々な原因が絡み合っているのです。
その時、マクロビオティックの原則を思い起こしてください。
物事にはすべて「表裏」、「陰陽」があるのです。 いいことと悪いことは、いつも隣り合わせにあります。
悪いことをじっと見つめないで、いいことのほうを見る訓練をしましょう。
人は、悪いこと、辛いことは早く忘れるように仕組み作られています。
自分を信じて、素直にそのメカニズムに従いましょう。
それには、心地よい事や楽しいことを思い出し、考えるようにしましょう。
そうすれば嫌なことは隅に追いやられ忘れ去られてよく眠れるようになります。

人間を含めた生き物は、心や身体が傷ついて弱ったときにはゆっくり眠ることで自然に抵抗力を高め、回復していけるようになっています。
元々生き物が持つ、生きようとする力を最大に発揮できるように心を静め整えましょう。
その手助けとしては、薬に頼るよりも前述の音楽や香りや美しい絵画や景色など、自分の五感を通して安らぎを得ることをお勧めします。
心の不安が消えないときは、脳がもだえ、悲鳴を上げているときで、夜更かしと睡眠不足が最大の障害であることを理解してください。
そして自分にとってよい刺激を与えてくれるものは何なのかを見つけてください。
悪いストレスを避け、よいストレスの中に身を沈めて、心のバランスをとってください。