マクロビオティックに生きる
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リウマチ・痛風

 リウマチと痛風では発症のメカニズムも症状も違います。
しかし、どちらも西洋医学では治りにくい病気とされ、漢方医学や食事療法に期待することになります。
リウマチは多発性関節炎を主症状とする疾患で、朝起床時に関節のこわばりや進行すると関節が変形、拘縮し、動かなくなっていく病気です。
また結核性多発性動脈炎様の全身性壊死性血管炎を伴い、短期間のうちに死に至る例を悪性関節リウマチと呼んでいます。
血液検査では自己免疫抗体であるリウマトイド因子(RF)が陽性を示すため、リウマチも自己免疫疾患の一つと考えられています。

本来免疫とは、自身の体組織と異なる異物が体内に侵入した場合、それに対する抗体を生成し自身を防御する機能のことを言います。
しかし正常な免疫機能が障害され、正常に働かないと自己の体組織に対する抗体を生成し、自分で自分の体組織を攻撃してしまいます。
このような状態のことを自己免疫疾患といっています。
自己免疫疾患はリウマチのほかにも溶血性貧血や甲状腺炎(橋本病)、全身性エリテマトーデスなどがあります。

現代医学的治療は非ステロイド系抗炎症剤、金製剤、ステロイド剤、免疫抑制剤(抗癌剤)などの薬物療法が主体となりますが、これら現代医学的な治療で治っったという実例はほとんどなく、化学薬品を投与すればするほど、病状は悪化していき、種々な合併症で苦しむことになります。

痛風とは”風が吹いても痛い!”と言われるほどの激痛を伴う病気で、一昔前は中年男性特有の病気のように思われていましたが、最近では女性や若い年齢の人たちにもみられるようになりました。
痛風の基礎となる「高尿酸血症」を改善しないと、心臓病や腎臓病などの合併症をおこす恐い病気で、これを防ぐためにはリウマチと同様に運動などの生活改善と共に食生活の改善が必要です。

痛風の起こる前期には「高尿酸血症」といって、検査の結果、血液中の「尿酸値」が高いと言われます。
この時期は症状がありませんが、放っておくと「痛みの中でも最強の痛み」と言われる痛風の典型的な痛みが起こります。これが痛風の急性期です。
この時期になると、たいてい腎臓に障害がおこってくることになり、継続的な治療が必要になります。 

急性期が繰り返して起こっても、痛みに対処するだけでは、体に溜まった尿酸が関節の中で常に炎症を起こし続ける状態で絶えず痛みに悩まされることになり、さらに放置しておくと、尿酸が体のあちこちに沈着し、塊を作るようになってしまいます。

これを「痛風結節」と呼び、慢性結節性痛風期を迎えてしまうようになると命にかかわるような合併症を起こす可能性も高まります。
このような状態を予防するためには、早い時期からの生活改善が重要となります。

<痛風の合併症>
高脂血症
痛風腎
高血圧症
糖尿病
虚血性心疾患

痛風(高尿酸血症)の原因は?
今まで少なかった女性や若い年齢層にまで痛風が増えてきたことの一番の原因は「 肥満」の増加と考えられています。
高度の肥満者にかなり痛風の発症率が高いことが解ってきているからです。

最近は、食生活の欧米化によって「グルメ嗜好」が広がり、脂肪の摂取量が増え、それに伴って「肥満」が増加してきています。
このような時代の食生活の変化によって、肥満(特に内臓脂肪型肥満)が増え、それに伴って痛風が増えてきていると考えられるわけです。 

また、女性の痛風が増えた理由としては、女性ホルモンとの関係も考えられており、それは、女性ホルモンが尿酸の尿中排泄を促す働きがあるため、中年以降の女性は閉経後に痛風が発症するということが言われていたのですが、いままで稀にしか見られなかった若い女性にも痛風が増加している原因は、現代社会が生み出したストレスや食事による「無月経」の増加によるのではないかと考えられています。
痩せた若い女性の無理なダイエットも月経異常をおこし、その結果痛風が増えているのではと言われています。
それ以外の誘因としては、飲酒・脱水・ストレス・激しい運動のし過ぎ・プリン体の多い食品の摂りすぎがあげられます。

核酸とプリン体と尿酸の関係
痛風の原因となる「尿酸」とは何でしょうか?・・・・。

体にはたくさんの細胞がありますが、細胞は毎日、作られたり壊されたりという新陳代謝を繰り返して成り立っています。
細胞の中に細胞の核を構成する「核酸」という物質があり、それを構成するのが「プリン体」と呼ばれる物質です。
プリン体は核酸の原料ですが、そればかりではなくエネルギーを発生させるATP(アデノシン三リン酸)の原料にもなる物質です。

核酸は分解されてプリン体ができますが、これは「ヒポキサンチン」という物質を経て「尿酸」になります。
このように分解された尿酸は、最終的に体外に排泄されるという仕組みになっています。
つまり尿酸とは、細胞の最終産物と言うわけです。

プリン体の分解からできる尿酸の尿中への排泄量は、平均一日750mg(成人男性)くらいで、最終的に腎臓から尿へと、腸から便へと排泄されていきますが、体内には1200mgもの尿酸が、実は「尿酸プール」という形で常時蓄積されています。

この「尿酸プール」によって、体内に尿酸が何故必要になるかは詳しく解っていませんが、尿酸が癌や老化の原因となる「活性酸素」を消す働きがあるからではないかと言われています。
このように重要な働きをする尿酸ですが、一定以上に血液中に増えると尿酸値が上がり、その結果「高尿酸血症」をおこしてしまいます。

高尿酸血症とは・・・
血液1デシリットル中の尿酸値が7mg以上

尿酸は水に非常に溶けにくく、そのため体内で結晶化して悪さをします。
痛風の激痛は、この針のように尖った結晶化した尿酸が血液中に増え 神経などを刺激することが原因で起こりますが、この結晶化した尿酸は人体にとっては異物なので白血球によって退治されるのですが、針によって逆に白血球が破壊され、それによって体の様々な障害が起こることに繋がると言われています。
痛風の激痛は、このような危険な状態を知らせているわけです。
「尿酸」の増加の原因は、尿酸の元である「プリン体」が増えたり、尿酸の排泄が減ったりすることによります。

プリン体の増加は食物からの摂りすぎがあり、プリン体を多く含む食べ物を摂りすぎないようにすることですが、しかし「尿酸プール」で約1200mgが必要なのに対して、食べ物からは約1/4、尿酸にして一日300〜400mg程度しかないと言われ、食べ物からプリン体を制限してもそれほど影響が見られないことになります。

現在では、薬の開発もされ、以前ほど食事の「プリン体」制限が厳しく考えられなくなってきています。
しかし、薬だけに頼って痛みだけを抑えても、根本的に尿酸値を下げなければ恐ろしい合併症を引き起こすことに成りかねないので、食事の改善は「高尿酸血症」のためにはなくてはならないものなのです。

また激しい運動によっても尿酸が増えますが、これは激しい運動を20分以上続けるとエネルギーのもとであるATP(アデノシン三リン酸)の分解によってヒポキサンチンができ、これが尿酸の原料となるためです。
高尿酸血症では、肥満を防ぐために運動が必要ですが、運動は軽いものにして、激しいスポーツのし過ぎはこの場合避けるようにしたいものです。

《高尿酸血症の食生活》
エネルギー制限とバランスの良い食事
高尿酸血症の人がまず第一に気をつけることは、「摂取エネルギーの制限」です。
高尿酸血症のひとは肥満者が多く、肥満を招いたエネルギーの過剰がなんらかの形で尿酸の代謝に関わっているものと考えられています。

エネルギーを制限した食事は、プリン体を制限した食事よりも血液中の尿酸値が下がったという結果が多くみられ、高尿酸血症の食事療法にはエネルギー制限が重要であると言えます。
また、高尿酸血症の人は、肉や魚に片寄った食事をしている人が多いのも特徴で、このような場合、芋類・野菜・海藻・キノコ類などを適度に取り入れたバランスの良い食事を心掛けることが必要です。
バランスの良い食事は、合併症となる動脈硬化や腎臓病の予防のためにも必要です。

高尿酸血症では、腎臓結石から腎臓を壊す危険があるので、それを避けるために尿をアルカリ性にして溶かす必要があり、そのためには野菜や果物を十分摂る必要があります。
特に「尿酸排泄促進薬」を飲んでいるいる人は、大量の尿酸が排泄されることによって腎臓結石を起こしやすいので、尿を酸性に傾けないようにしなければなりません。

プリン体の多い食品を減らす
プリン体は遺伝子の一部なので、多かれ少なかれ総ての食品に含まれいることになり、まったくプリン体を摂らないというわけにはいきません。
最近では、良い薬の開発により「食事によるプリン体の制限は必要ない」という考えもありますが、日常プリン体を多く含む食品ばかりに片寄った食事をすることは好ましくありません。

食品中の「プリン体」を減らすことや、料理法によってプリン体を体に取り込まないような工夫が必要です。
食品に含まれる「プリン体」は水溶性で、料理するときに水中に溶け出す性質があるので肉や魚は茹で汁を捨てることによりかなりプリン体を減らすことができます。
肉を焼いたあとの「肉汁」は、料理に使用しないようにしたほうが良いでしょう。
他にも、「だし」に使用される旨味成分の「イノシン酸」もプリン体の一部なので、調味料を使う時には注意が必要です。

《食品の総プリン体含有量》
食品 プリン体(mg)
牛レバー         60g   132mg
豚レバー         60g   171mg
サンマ           90g   139mg
サンマ干物        90g   188mg
マイワシ干物       50g   153mg
鶏レバー         60g   187mg
カツオ           80g   169mg
マアジ干物       90g   221mg
アンコウ肝 酒蒸し   40g   160mg
くるまエビ        25g    49mg
大豆           40g    69mg
大正エビ         30g    82mg
カキ            50g    92mg
マアジ          70g   116mg

上記の食品には「プリン体」が多いので、尿酸値が高い人は控える方がよいのですが、エビ・大豆・カキ・アジは少量なら摂っても大丈夫です。

また、プリン体は含まれますが栄養的なことも考え、あまりたくさん食べ過ぎないように気をつけたい食品としては・・・・
肉類(内臓を含まない)・魚(缶詰も含む)・ボンレスハム・ウインナーソーセージなどの肉加工品・貝類・生ウニ・イカ・タコ・たらこ・蟹・蒲鉾など練り製品・納豆
などがあります。
ラーメンの「だし」には、豚骨や鶏がらが使われていますので汁は飲まないようにしましょう。  

アルコールの制限
アルコールの飲み過ぎは高カロリーとなり、エネルギー過剰に繋がることはもちろんですが、アルコールは血中の尿酸値を上昇させるので注意が必要です。
特にビールはお酒の中でも「プリン体」含有量が多く、エネルギーとプリン体の両方を高めることになります。
ビール以外のアルコール飲料も控えるようにすることが基本です。

★アルコールの限度と度数★
ビール      500ml      22.5g    
日本酒      180ml(一合)  29.7g    
焼酎(25度)   70ml      17.5g
ウイスキー     60ml      25.8g       
赤ワイン     200ml     24.0g
白ワイン     200ml      24.0g
ブランデー     60ml     25.8g     

水分を十分に摂る
血液中の尿酸値を高くしないように、尿酸をうまく排泄させるためには日頃から十分に水分を十分にとることが必要です。
しかし、水分といってもジュースやアルコール飲料では高カロリーとなるので、水やお茶などカロリーを気にしなくて良い飲み物を摂るようにしたいものです。