|
Brassica oleracea
cabbage(英)
chou(仏)
甘藍(和)きゃべつ
旬の季節:春まき、夏まき、秋まき用があり一年中供給されている
ギリシャ時代は薬用、ローマ時代は健康食。
一年中出荷される。
食べ方にもお国ぶり。
アブラナ科の植物。
ギリシャ時代に薬として食され、ヨーロッパでは「医者いらず」と呼ばれるほど、豊富なビタミン類やミネラルを含んでいます。
日本には江戸時代にオランダ人によって伝えられ、野菜として一般化されたのは明治時代。
ビタミンCが豊富で、50グラムの葉2枚で、一日に必要なビタミンCの1/2弱が摂取できます。
カリウムやカルシウムなどのミネラルも豊富で、ほかの野菜には含まれていないビタミンKやUを含んでいます。
ビタミンUはキャベジンと呼ばれ抗潰瘍作用があり、胃・十二指腸潰瘍の予防や治療に効果があります。
抗潰瘍作用は生食に適した春きゃべつの方が優れています。
ビタミンKは骨を丈夫にし止血効果があります。
きゃべつのビタミンCもUも水溶性のビタミンなので、切ってから水にさらすと、ビタミンが流失してしまうので注意。
煮ると甘みが増しますが、有効成分が溶け出るので、火を通すのは短時間にするか、スープごといただくようにするといいでしょう。
[保存法]
芯から腐りはじめるので、芯を取り除き、中に水で湿らせた紙を詰めておきます。
ビニール袋に入れ、冷蔵庫で保存します。
詰めた紙は時々取り替え、外側から1枚ずつはがして使います。
一年中おいしい野菜
季節に合わせた品種が早くからつくられ、一年中出荷されています。
春を中心に出回る春系キャベツ、冷涼地で栽培される夏秋キャベツ、寒玉ともいわれ、球がしっかり締まっている冬キャベツなどに分けられます。
春系キャベツは、内部まで黄緑色を帯びてみずみずしく、生食用として味は最高。
ヨーロッパの竹の子形のキャベツを改良したものです。
冬キャベツは加熱してもくずれず、甘味が増し風味がでます。
キャベツ(寒玉)
年中出回る普通のキャベツ。
冬に出回る寒玉は巻きが堅く、形は偏平。
【季節に合わせた生産地】
キャベツの生育に適した温度は15~20℃で暑さをきらうので、夏には北海道や本州の高冷地でつくられ、冬には温暖な地方でつくられます。
グリーンボール
キャベツの一品種。
小ぶりのボール形で、葉の中まで緑色を帯び、肉厚のわりに柔らかい。
【キャベツは頭でっかち?】
英語のキャベッジという名前は、頭でっかちをからかう古いフランス語カボシュから。
日本では甘藍とか玉菜ともよばれていました。
芽キャベツ
葉のつけ根のわき芽が結球するキャベツの親戚。
太く伸びた茎にびっしりとつき、1株から50~60個も取れる
【球にならない野生種】
ヨーロッパの地中海、大西洋の沿岸が原産地。
栽培の歴史は古く、紀元前600年ごろにケルト人がヨーロッパ各地に伝えたといわれています。
当時のキャベツは球を作らず、現在のような形になったのは約1000年前のこと。
日本では、江戸時代の末期からつくられはじめ、戦後、食生活の洋風化とともに急速に消費が伸び、今では食卓に欠かせない野菜になりました。
キャベツ(春系)
春玉ともよばれ、葉がみずみずしく柔らかで、巻きがややゆるい。
【生産量は堂々の第二位】
四季を通じて多くの品種がつくられており、日本全国の収穫量はなんと150万トン。
だいこんの220万トンに次いで第二位です。
単純に計算しても1人10キロ以上。
葉物野菜の中でももっともなじみの深いキャベツです。
紫キャベツ
ふつうのキャベツよりも肉厚で巻きも堅い。
表面は紫色だが葉肉は白く、切り口が美しい。
【重いものほど味がよい】
しっかり型のキャベツを選ぶなら、外側の葉が緑色で、切り口が新しくきれいなものが新鮮。
さらに球の巻きが堅く、大きさのわりにずっしりと重いものがおすすめです。
花の咲く茎が伸びることを、「とうが立つ」といいます。
春に出回るキャベツでとうが立ちはじめたものは、栄養分を花にとられてしまうため、味が落ちます。
コールラビ
葉が巻かずに、茎がかぶのように肥大したキャベツの親戚。
煮くずれせず、煮込みや酢漬けにする。
キャベツは大家族
色も形も違う仲間たち
★ヨーロッパでは紀元前から栽培されていたというケールから、色も形もさまざまな野菜が生まれました。
★そのなかで、葉が厚く、堅く巻くようになったのが、現在おなじみのキャベツです。
★紫キャベツや芽キャベツは色や大きさは違いますが、形はそっくり。葉ぼたんは鑑賞用に改良されたものです。
★日本では、明治になって本格的なキャベツの栽培が始まり、大正時代には広く食べられるようになりました。
★その後、とくに昭和25年ごろから消費が急増しました。
★最近出回っているグリーンボールは、その名前のとおり丸玉です。
★これまでは、丸いキャベツはとうが立っていると誤解されていましたが、グリーンボールの登場で、丸いキャベツも市民権を得たわけです。
★最近、市場ではサボイキャベツがみられるようになりました。
ちりめんキャベツともよばれ、葉がちりめん状に縮れるのが特徴です。
ケルト人によって栽培化された野生種のケールがキャベツのルーツ。
葉が発達し、結球したものが現在のキャベツ。
花を食べるのがブロッコリーとカリフラワー。
茎を食べるのがコールラビ、わき芽を食べるのが芽キャベツと分かれてきた。
キャベツを食べて胃腸も元気
ビタミンUが特徴的
ビタミンCも多いのですが、キャベツの仲間に含まれる栄養素のなかで、特徴的なのはビタミンU。
このビタミンには、胃や十二指腸の潰瘍を治す働きがあります。
ビタミンUを主成分とする胃腸薬も市販されているほどです。
キャベツの原種に近いとされるケールは栄養たっぷり。
カロテンやビタミンCが豊富で、最近話題の健康飲料「青汁」の原料として有名。
雪深く寒さ厳しい北国の知恵
ひと味違う地方の品種
冬場に新鮮な野菜のとれない北国では、さまざまな方法でキャベツを利用してきました。
新潟や東北地方の一部で、早春まで雪の下に植えたまま保存したのが”雪中かんらん”。
色が白く、甘味がのっておいしいと評判でした。
北海道で10月ごろ漬物用に出回る”札幌大球”は、普通の約2倍もの大玉。
甘くて柔らかく、とてもおいしいキャベツです。
夏は高原、冬は温暖の地
一年中快適なキャベツ畑
春夏秋冬、一年中出荷されているキャベツですが、その産地は季節によって異なります。
厳しい寒さの中で育つ冬キャベツは、愛知、神奈川、千葉などの温かい地方が主産地です。
春系キャベツは花芽ができにくい品種で、千葉、神奈川、愛知で多くつくられます。
夏から秋には、北海道や群馬の嬬恋、長野の野辺山などの高原キャベツが出回ります。
煮たり、漬けたり、そのままで
キャベツの食べ方お国事情
肉をたくさん食べるヨーロッパでは、野菜の煮込み料理がよく作られます。
ドイツでは、すっぱい塩漬け「ザワークラウト」がソーセージにつきもの。
意外ですが、とんかつとの絶妙な組み合わせは純日本流です。
生のせん切りキャベツにソースをかけて食べるのはヨーロッパなどではみられません。
野菜いためや浅漬けのほかにぎょうざの具にも。
|